美容部員の転職トレンド|よくある失敗談と対策

美容部員の転職トレンドとよくある失敗談

2018年6月現在の美容部員の中途採用市場のトレンドをお伝えします。

トレンドを知っておくと、志望先企業との条件交渉を有利に進めることができたりしますので、これから未経験で美容部員を目指す人は必見です!

ほとんどのブランドで人材不足が深刻化

2017年に引き続き、2018年も相変らず求人倍率は高まり続け、どのブランドも人材不足が深刻化しています。

産休・育休取得による欠員が一定数発生するほか、未経験で入社したスタッフの早期離職が慢性的な課題になっていて、採用難ということも重なって、ほとんどのブランドは人材不足が続いています。

また、毎年4月には入社したばかりの新卒社員が研修を終えて配属する時期ですが、新卒社員も全員が長く続くわけではなく、

「研修が想像以上に厳しいものだった」
「入社後研修の短い期間で覚えることがあまりにも多く自信を無くしてしまった」
「憧れだけでブランドを選んで入社したが思っていたのと違った」

といった声が多く、入社前後のギャップに悩んでいることが分かります。

上記から、中途採用、新卒採用のいずれにおいても人材不足が続いているため、企業にとっては採用条件を改善させたり、採用基準を見直したりして、何とか人員の確保に取り組んでいます。

転職者サイドとしては、よりよい条件で仕事を選ぶことができるため、非常に有利になってきています。

人事の採用基準は下がっていても、現場サイドの期待値はそのまま

現在、美容部員の求人に限らず、どの職種の求人においても転職者優位な状況になっています。

そのため、企業サイドはなかなか採用できないので、条件を見直してなんとか優秀な人材を採用しようと必死になっていますし、転職者サイドも納得のいくまで条件交渉してから転職しようと考えています。

美容部員の転職市場も状況は同じで、できる限り良い条件で転職しようと考えて活動している方も多い状況です。ただし、転職者が優位だからといって、条件のよい求人に飛びついたり、本来は経験者しか採用しないブランドにチャレンジしたりするのはあまりおススメできません。

なぜかと言えば、面接官は人が欲しくて仕方がないので採用基準を下げてでも採用しようとしますが、実際に働く現場の店長や美容部員の期待値は以前と変わらず高いまま、というケースがよくあります。

入社できたのはいいけど、

「店頭配属後、自分で調べるのは当たり前で、誰も丁寧に教えてくれない」
「未経験なのに、経験者と同じ難易度の高い仕事を与えられる」

といった悩みを持つ人が増えていて、入社後に行き詰まってしまい、未経験で憧れのブランドに入社したけどすぐ辞めてしまったという方が多いからです。

転職者優位な時代だからこそ慎重に選ぼう

転職者優位な時代だからこそ慎重に

会社が未経験者を積極採用しているのに、なぜ、店舗サイドは真逆のスタンスなのでしょうか。

それは、店舗サイドをしきっている店長やチーフは、美容部員の就職・転職氷河期に入社した方が多く、かなり狭き門をくぐり抜けて入社した強者ぞろいだからです。

当時は人が辞めたとしても、簡単に欠員補充ができたため、新人に対する扱いもかなり厳しく、何事も自分から率先してやっていく、みたいなことは当たり前でした。

某外資系メイクアップブランドの店長経験者によると、基本的に先輩は何も教えてくれないから常に自分から聞かなきゃならなかったり、知識経験が足りない分は独学で必死に勉強したり、入社後半年くらいはずっと休日返上でトレーニングする(もちろん残業代は出ない)、といったようなことが当たり前だったようです。

そんなハードな環境で仕事をやってきた先輩たちが、未経験で憧れのブランドに入社できてしまう新卒や転職者と一緒に仕事をしたら、ミスマッチが起きてしまうのは当然といえば当然です。

分からなければ誰かが教えてくれる、必要な知識やスキルは会社が与えてくれる、私は未経験だからちゃんと育ててくれるはず、こんなイメージをもって入社すると、店舗サイドの受入スタンスとのギャップに悩み、早期退職に至ってしまいます。

転職者優位な時代だからこそ、慎重に転職活動することを意識しておきましょう。

「未経験でもしっかりと新人を受け入れてくれる風土がある会社なのか」
「配属までに美容部員に必要な基礎教育をちゃんと受けさせてくれるのか」

こういったことを慎重に見極めて、転職先を選ぶことがこれからの時代には必要なことでしょう。

自分にとって本当に大事なことは何かを考える

転職者優位の時代はまだまだ続いていくでしょう。

未経験で美容部員になりたいと思っている人にとって、憧れのブランドだったとしても、意外と簡単に内定がもらえるかもしれません。それは非常に喜ばしいことです。

しかし一方で、入社後早々に離職せざるを得ない転職者がたくさんいることも認識した上で、本当にベストな転職先はどこなのか、じっくり考えて、決めていくべきかと思います。

応募~内定までトントン拍子で進む時代だからこそ、あえてじっくり時間をかけて、転職先を選んでみてはいかがでしょうか。

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この記事をかいた人

大学卒業後、大手人材会社パーソルキャリア入社。その後、@cosmeを運営するアイスタイルに入社、人事部、社長室、メディア事業部、子会社社長を経て、2018年に美容業界専門の新卒対策メディアを運営する「ビューティーツリー」を創業。