就職活動や転職の面接で「どんな美容部員になりたいか?」という質問は必ず聞かれます。
離職率が高い美容部員の採用だからこそ、美容部員になることがゴールになっていないかどうか、将来の目標設定がしっかりとできているかどうかをこの質問で確認しているのでしょう。
今回は「どんな美容部員になりたいか」という質問への考え方と具体的な事例をご紹介します。
目標となる美容部員のロールモデルを見つける
就職活動で人気ブランドの内定を取る学生の多くは、特定の美容部員をロールモデルにして、なりたいイメージを設計しています。
具体的には、初めてデパートに行って接客をしてくれた美容部員や、とても忙しい状況にも関わらず冷静な対応をしてくれた美容部員だったり、過去に素敵だなあと思った人をモデルにしているケースがほとんどです。
過去を振り返って、ロールモデルが見つかる人は、その人をイメージしてどんな美容部員になりたいかを言語化しましょう。もし美容部員になりたい気持ちはあるけど、具体的なロールモデルがみつからない人は、今からでもいいのでロールモデルを探しましょう。
ロールモデルの見つけ方
新たにロールモデルを見つけるには、以下2つの方法があります。
一般的な方法としては、デパートに行って美容部員に接客を受けることです。できればお客さんが最も多いデパートに行くことをおススメします。東京なら銀座三越、大阪なら梅田阪急です。
なぜなら、一般的に化粧品メーカーは、来店者数の多い店舗に優秀な美容部員を配置するからです。地方在住の方は、そのエリアでもっとも人気のデパートや専門店に足を運ぶといいでしょう。
また、ロールモデルを探すコツは、
ということです。
素敵な美容部員を探そうと思っても、そう簡単には見つかりません。そんな運命の出会いを求めても時間はありませんので、接客してくれた美容部員の素敵な部分を見つけるようにしましょう。
もう一つの方法として、元美容部員で伝説と言われたような人の本を読んで、ロールモデルにするパターンです。例えば、元美容部員が書いた本として有名なものとして、
あたりでしょうか。
1冊目の著者の野毛さんは、元ELCジャパンの美容部員でトップセールスとして活躍した人ですが、野毛さんがどのような考えを持ち、店頭に立って、接客をしていたのかがよくわかる本です。
2冊目の本は、タイトルからかなり強烈ですが、著者の長谷川さんは岡山の化粧品専門店でカネボウのトワニーというブランドを10年以上も売上全国1位を取り続けた伝説の美容部員です。長谷川さんがなぜ美容部員を目指したのか、なぜ売上全国1位を取り続けることができたのか、具体的なシーンとともに分かりやすく書いてあります。
これらの本を読むと「こういうところは素敵だなあ」とか「こうなりたいなあ」と思うような考え方が1~2個は必ず見つかるものです。その考え方をうまくロールモデルとして設定して、どんな美容部員になりたいかを説明すればいいでしょう。
能力的なもの又は人格的なものに着目する
どんな美容部員になりたいかのロールモデルが決まったら、「なぜその人なのか」の理由を明確にしましょう。
大きく分けると
・人格的なもの
に分けられます。
能力的なものとは、納得感のある提案力や豊富な知識量、メイクの技術、悩みを聴きだすカウンセリング力、上手に話を持っていくクロージング力など、その美容部員の能力的な魅力を目標に設定します。
人格的なものとは、とても忙しいのに冷静だったり、笑顔で対応してくれたり、お客様に必要ないと思ったら無理におススメしないというスタンスだったり、その美容部員の人格的なものを目標に設定します。
いずれの場合も、自分はなぜその能力や人格に魅力を感じたのかの理由もしっかりと考えておきましょう。
「どんな美容部員になりたいか」の具体的な事例集
外資系や国内系のブランドで内定を獲得した学生の志望動機から「どんな美容部員になりたいか」の事例をご紹介します。
親戚の叔母が(主力商品名)を使用して、御社のことを知りました。40歳以上の方が使用するブランドというイメージでしたが、百貨店に行った際に、私と年齢がそこまで変わらない美容部員さんが丁寧に接客している姿がとても印象的でした。お客様と年齢が離れているのにも関わらず、皮膚や美容の専門的な知識をもとに提案して、納得して購入してもらう姿を見て、「私もあんな美容部員になりたい!」と強く思うようになりました。(ドメスティックブランド/派遣社員)
デパートで御社のカウンターで接客を受けた際、お客様で大変混雑しておりましたが、嫌な顔ひとつせずに、私の肌悩みについてカウンセリングして頂きました。混雑時にも関らず、丁寧な接客をしてくれたことがとても嬉しく、混雑こそ丁寧な接客という姿勢に共感しました。どんな時でも心に余裕を持ち、お客様のために丁寧な接客を心がける御社の美容部員のように、私もなりたいと強く感じました。(ドメスティックブランド/専門学校生)
私は「本当にお客様が納得して望むものだけを提供できる美容部員になりたい」と思っています。以前、そばかすに悩んだ時期があり、御社の商品に興味を持ち、店頭で接客を受けたところ、いくつかの商品を紹介してもらいました。「強引に売られるのでは」と不安になっていた私に、「この商品だけでも十分効果が出ると思うので他の商品は必要ないですね」と言って、私に本当に必要な商品だけを提案してくれました。それ以来、「強引に売られるのではないか」という不安は一切なくなりました。私は御社の「売らない勇気を持つ」という考え方にとても共感しており、御社の美容部員になって、本当にお客様が必要とするものをしっかりご提案できる美容部員になりたいです。(ドメスティックブランド/女子大生)
私は、常にお客様を笑顔でお迎えして、多くの女性をイキイキとした表情に変える美容部員になりたいです。御社の美容部員は、いつも明るく、とても元気で、入店した際は素敵な笑顔で迎えてくれるので、店舗に行くと嬉しい気持ちになります。混雑しているお店で多少待たされたとしても、元気な美容部員さんの姿や笑顔を見ると、嫌な気分になることもありません。私は、美容部員としてお客様と信頼関係を構築するには、プロとして専門的な知識や技術を持つこと以上に、常に素敵な笑顔でお客様をお迎えすることの方が大事だと思っています。(アーティストブランド/派遣社員)
私は女性に「憧れ」はとても大事だと思っています。私は御社の商品でメイクをした日は、御社ブランドのハイクラスなイメージに少し近づけたような気がして、いつもより自分がキレイになっている気分になります。そうやって、少しずつ憧れに近づこうと努力して、女性はどんどんキレイになっていくのだと思います。だから、私は御社の美容部員のように、しぐさ、姿勢、表情、技術、知識などすべてにおいて洗練された、お客様から憧れの対象となるような存在になりたいと思います。(コレクションブランド/派遣社員)
まとめ
やるべきことは、
です。
過去にそのようなロールモデルがいない方は、デパートに行くか、元美容部員が書いた本を読んで、ロールモデルを見つけましょう。
そして、ロールモデルが見つかったら、
が大事です。
理由には、能力的なものと人格的なものがあり、自分がどんなところに魅力を感じているのかを具体化しましょう。それらをつないで、事例集で紹介したエピソードを参考に、1つのストーリーを作っていきます。
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