【美容部員の転職ガイド】美容部員の仕事内容、待遇、将来性、資格、適性などを徹底解説

美容部員の転職完全ガイド/美容部員の仕事内容、待遇、将来性、資格、適性などを徹底解説

ビューティーツリー編集長の辻堂です。

美容部員になるには資格は必要ないのでしょうか。具体的にどんな仕事内容で、雇用形態や待遇はどんな感じ?どんな経験があったらいいの?どんな人に向いているの?美容部員未経験者向けの転職相談会で、これから美容部員を目指す方からよくされる質問です。

そもそも「美容部員」とは化粧品の販売員のことで、百貨店の化粧品カウンターで働く美容のスペシャリストというイメージが強いと思いますが、実は美容部員という仕事には、さまざまな種類の働き方や仕事内容があります。最近では、アパレルブランドがコスメブランドを展開したり、ネット通販メインのブランドがリアルの販売店舗をポップアップ的に展開したり、美容部員の活躍するフィールドはどんどん広がっています。

今回は、美容部員になるにはどうすればいいのか、美容部員の仕事内容、職種の違い、雇用形態、待遇、資格、適性などのギモンにすべてお答えします。かなり長い記事になっていますので、目次から気になるテーマだけピックアップして読んでいただければと思います。

美容部員とは

美容部員は、百貨店や化粧品専門店、ドラッグストア、ショッピングモールなどで、化粧水や美容液、洗顔などのスキンケア、ファンデーションやアイシャドウなどのメイクアップ、オーガニックのシャンプーやコンディショナーなど女性にとって必需品ともいえる化粧品を販売する仕事です。

美容部員と一言でいっても、所属する化粧品ブランドや働く店舗形態にとって、仕事の内容や求められる役割は大きく変わります。当然、向き不向きといった適性も変わってきます。

美容部員の一般的な仕事内容

百貨店や化粧品専門店で働く美容部員を例に、仕事内容ををざっくり言うと、

  • 自社商品の販売
  • 店頭でのタッチアップ、イベント開催
  • イベント企画
  • 納品作業
  • 棚卸
  • 既存顧客のフォロー

になります。

 

自社商品の販売

美容部員のメインの仕事は自社商品を販売することです。来店するお客さまはさまざまな悩みを持っていますが、簡単には教えてくれません。また、商品を提案しても簡単には買ってくれません。美容部員として売上をあげるには、お客様の悩みを引き出すカウンセリング技術や、お客様に納得してもらうための美容の専門的な知識やスキルが必要となります。

店頭でのタッチアップ、イベント開催

商品を実際にお客様にお試しいただくタッチアップ。店頭で行うことがほとんどですが、ブランドや百貨店によってメイクアップイベントが行われることがあります。

イベント企画

新規顧客を獲得するため、新商品や季節商品をより広くお客様に知ってもらうために、定期的にテーマを変えてイベントを行います。その際のテーマ決め、対象顧客の抽出などを行うのも美容部員の仕事です。

納品作業

限られた化粧品の販売スペースに大量の在庫を置いておくことができないので、売れた商品のスペースにはその都度補充しなければならず、ほぼ毎日商品を入荷しています。新商品の発売前や、繁忙期は大きな段ボールが何箱も販売店舗に運ばれてくることもありました。重たい段ボールを運び、開封して収納する作業は、思ったよりも力仕事になります。

棚卸

データ上の在庫と、店舗に存在する実在庫が一致しているかを確認します。販売店舗によって頻度は異なりますが、百貨店では年に2~3回、大規模な棚卸を実施しています。商品を一つひとつ数えてチェックしていくため、かなり骨の折れる仕事です。

既存顧客のフォロー

美容部員はブランドによって個人ノルマが課せられることもあります。そのために重要なのは自分の顧客を作り、管理するです。定期的にお肌の様子を気にかけたり、お肌に合う商品を定期的にご提案することが必要で、既存顧客のフォローは、ダイレクトメールを送ったり、電話で行います。

 

美容部員?ビューティーアドバイザー?どっちが正しいの?

「美容部員?」それとも「ビューティーアドバイザー?」、どっちが正しい呼び方ですか?とよく聞かれます。実は、正解はありません。化粧品会社によって呼び方はさまざまです。資生堂の中でも、ビューティーコンサルタントとビューティースタッフという2つの呼び方(働く場所によって分けている)があり、SKⅡではビューティーカウンセラーと呼んでいますし、THREEでは美容部員のことを「クリエイター」と呼んでいたりします。

もし皆さんの志望するブランドが、美容部員に別の呼称をつけている場合は、何か特別な想いで命名しているのかも知れませんので、説明会や面接等で聞いてみると面白いかもしれません。

 

美容部員の代表的な7種類の職種を説明

美容部員という仕事を2つに分類すると、百貨店や専門店等のような化粧品売り場に来店したお客様へ化粧品を販売する仕事と、個人を訪問したり、パルコやロフト、ドラッグストアなどを回って化粧品を販売する訪販・ラウンダーといった仕事に分かれます。そこで、代表的な7種類の化粧品販売の仕事内容についてご紹介します。

百貨店で働く美容部員

百貨店の美容部員

百貨店で働く美容部員とは、伊勢丹、三越、高島屋、西武、東武、大丸といった百貨店の化粧品カウンターで働く化粧品販売スタッフです。百貨店が要求するレベルの高い接客スキルと、ブランドの顔としての立ち居振る舞い、自社商品のみながらず美容のプロとしての幅広い知識やスキルを身につけている必要があります。

ほとんどの百貨店では、化粧品コーナーは1階のもっとも目立つ場所にあります。また、百貨店に出店する化粧品ブランドの多くは、百貨店でしか買えないケースが多く、百貨店の化粧品コーナーで働く美容部員はブランドのアイテムを購入するお客様と唯一接点を持つ存在であり、まさにブランドの顔です。

そのため、接客中はもとより、店頭に立っている間や休憩時間においても、ブランドの顔としての立ち居振る舞いが求められます。よく「以前までは●●というブランドが好きだったけど、接客してくれた美容部員さんの感じが悪かったから買うのをやめた」という話を聞きます。まさに、美容部員という存在そのものがブランドの一部になっていることを表しています。

また、百貨店のお客様は一流の接客と美容のプロとしてのアドバイスを期待して来店されます。したがって、自社商品のことだけを知っていてもお客様の期待に応えることができません。皮膚の構造や正しいスキンケア、お客様の顔の特徴に合わせたメイクアップの技術、そのほか健康や美容にまつわる周辺知識など、専門的かつ幅広い美容の知識を学習し続ける必要があります。

 

百貨店の美容部員になるには

百貨店で働く美容部員になるには、百貨店にブランドを展開する化粧品メーカー、または百貨店の募集する求人に応募します。資生堂や花王のように様々な販売ルートを持つ大手メーカーの場合、入社前の時点では百貨店勤務かどうか決定できないケースもありますので、百貨店勤務を強く希望する方は、百貨店でしか売っていないブランドを選ぶと確実です。

百貨店に展開するブランドの求人に応募し、無事決定して入社したら、1~2週間程度の研修があります。接客マナー、カウンセリング技術、スキンケア・メイクアップの基礎、自社商品知識を学びます。その後、百貨店で働くルールや心構えなどを学ぶ百貨店側の研修があり、両方の研修を終えてはじめて店頭に立つことが許されます。

もっとカジュアルな接客がしたい、カッチリしすぎない環境で働きたいと思う方は、百貨店の美容部員はあまり向いていないかも知れません。有名な百貨店ブランドとしては、資生堂、コーセー、カネボウのほか、RMK、SUQQU、NARS、ローラメルシエ、クレドポーボーテ、デコルテ、アディクション、ジルスチュアート、アルビオン、POLA、THREE、ランコム、シュウウエムラ、サンローラン、MAC、クリニークなどがあります。

 

化粧品専門店で働く美容部員

化粧品専門店で働く美容部員

化粧品専門店で働く美容部員とは、駅ビルやファッションビルに入っている化粧品を専門的に扱うショップで働く化粧品販売スタッフです。全国的に有名な化粧品専門店だとアットコスメストアや、イセタンミラー、フルーツギャザリング、コスメキッチン、コスメームやインクローバーなどがあり、地方の有力専門店としては、粧苑すきや@仙台、ギンザビビ@東京、パルファンくわこや@愛知、ヒロセヤ@岐阜、まさや@岡山などがあります。

化粧品専門店では、百貨店のように1カウンター1ブランドという形式ではなく、1つの店舗の中にさまざまなブランドの商品が並びます。扱うアイテム数は千を超えます。そのため、化粧品専門店で働く美容部員には、美容やメイクアップに関する専門的な知識・スキルのほか、ブランドを横断した幅広い商品知識が求められます。

また、来店するお客様の年齢層も幅広いため、年代問わず円滑にコミュニケーションできるスキルも必要です。そのほか、化粧品専門店の店頭では、デモンストレーションを行ったり、メイクレッスンイベントなど、様々な販売促進イベントを実施していますので、イベントの企画やデモンストレーターなども行います。

 

化粧品専門店で働く美容部員になるには

化粧品専門店で働く美容部員になるには、気になる専門店があれば、ホームページを見てみたり、店頭の張り紙などをチェックしてみましょう。また、特に決まっていないのであれば、全国の化粧品専門店を掲載するキレイエでエリア検索して、気になる店舗があれば、直接問い合わせをしてみるといいでしょう。

化粧品専門店には1店舗に多くても10名程度の美容部員しかおらず、大手化粧品メーカーと違って大々的な求人募集をしないので、直接問い合わせてみると実は募集しているというケースもあるでしょう。化粧品専門店に入社すると、専門店独自の教育研修のほか、店頭で扱うブランドが開催する商品研修会にも定期的に参加します。

また、資生堂やカネボウ、アルビオンといった大手化粧品メーカーが主催する美容部員コンテストなるイベントなどにも参加できます。ひとつのブランドだけではなく、いろいろなブランドの化粧品を販売してみたい、接客販売だけでなく販促イベントの企画やデモンストレーターもやってみたい、地元に密着した美容部員になりたい、そのような想いを持つ方には化粧品専門店の美容部員が向いているでしょう

 

メイクアップアーティスト

メイクアップアーティスト

メイクアップアーティストとは、美容部員のように商品を販売してお金をもらうのではなく、ヘアやメイクアップの技術でお金をもらう技術者です。メーカー専属のメイクアップアーティストとフリーで活動するメイクアップアーティストがいます。フリーのメイクアップアーティストの仕事は映画や舞台、雑誌の撮影でのモデルのメイクになるので、メイクだけでなくヘアもできる必要があります。

そのため、美容師の国家資格を持っておく必要があります。一方、メーカー専属のメイクアップアーティストは、店頭や百貨店以外のメイクイベント、商品発表会等でメイクアップアーティストとして活動します。資生堂のようにヘアサロンを運営していたり、ヘアケア製品があるブランドは別ですが、一般的にはメイクアップがメインになりますので、美容師の資格やヘアの知識がなくても問題ありません。

 

メイクアップアーティストになるには

メイクアップアーティストになるための一般的なキャリアとしては、美容専門学校やメイクアップスクールで技術を身につけたあと、ヘアメイク事務所や著名なアーティストのアシスタントになって経験を積む方が多いです。そのほか、メイクアップスクールなどの講師をしながら、フリーのアーティストとして活動する方も多いです。

尚、メーカー専属のメイクアップアーティストになるには、そもそも募集する数が非常に少なく、どれだけ技術を持っていたとしても、求人がなければ、専属アーティストになれないので、アーティストを抱えているブランドの美容部員になってタイミングを待つか、フリーで活動しながら求人が出るタイミングを待つか、いずれかの方法しかないでしょう。

 

ポップアップストアで働く美容部員

百貨店やファッションビルなどの催事スペースなどに化粧品メーカーが期間限定でオープンする販売店舗をポップアップストアといいます。ポップアップストアは、主に雑誌やインターネット通販がメインだったブランドがリアルの販売店舗を試験的に展開する際に利用するケースが多く、リアルの販売店舗でも本当に売れるのか、どんなセールストークをすれば売れるのか、といったことを検証しています。

ポップアップストアで働く美容部員は、あまり知られていないブランドの認知を広げたり、商品を知ってもらうことが目的になるので、リーフレットやサンプルをハンドアウトして、新客を捕まえることがメインの仕事になります。また、興味を持ってくれたお客様にはブランドのコンセプトを説明して、ブランドのファンになってもらうように働きかけま

ポップアップストアは期間限定のため、雇用も安定しないケースが多く、正社員を志望する美容部員からは敬遠されがちです。おもに主婦や学生、フリーのメイクアップアーティストなどが空いた時間に入店するケースが多いです。ポップアップストアを展開するブランドは無名とは言え、ネット通販ではすごく売れているからリアルにも展開する、というケースが多く、商品力自体は高いため、しっかりと提案すればスムーズに購買にむすびつくもブランドもあります。

また、期間限定と言っても、しっかりと結果が出すことができれば、百貨店より長期的な出店オファーにつながることもあるので、正社員志望の美容部員にもチャンスはあります。すでに存在する店舗や出来上がった仕組で働くよりは、0から店舗の立ち上げに関わってみたい、本当に良い商品を世の中に届けたい、新しいブランドの立ち上げに関わりたい、とにかく売れる美容部員になりたい、そのような仕事を志望する方は、ポップアップショップの美容部員が向いているかもしれません。

 

ポップアップストアで働く美容部員になるには

ポップアップストアは、オープン直前に出店が決まったりするケースが多く、人材を募集するのにあまり時間がないため、人材派遣会社に依頼するのが一般的です。そのため、ポップアップストアで働く美容部員になるには美容部員や販売職専門の転職支援会社に登録して、紹介してもらうのがベストでしょう。そのほか、アルバイト系の求人サイトでも募集していることがあるので、細かくチェックしてみましょう。

 

化粧品専門のラウンダー

化粧品専門のラウンダー

ラウンダーとは、スーパーやデパート、化粧品専門店やドラッグストアの化粧品売り場を巡回して、商品の陳列を整えたり、ポップなどの販促ツールを貼ったり、店頭に立って商品PRを行ったりする仕事です。フィールドスタッフと呼ぶ会社もあります。

また、化粧品売り場の自社製品の陳列状態や販売状況、同じ棚に置かれた競合他社製品の状況などを調べて報告したり、販売店舗側へもっと売ってもらうための企画を提案したりします。基本的にラウンダーの扱うブランドは、化粧品専門店やドラッグストアの陳列棚に並んでいるセルフのブランドで、週2~3回のペースで1日にだいたい4~5店舗を巡回するのが一般的です。

 

なぜラウンダーが必要なの?

ラウンダーがしっかりと取引先の店舗をフォローできれば、販促ツール等で商品が埋もれずしっかりと来店客へアピールできたり、自社の商品を店頭のより良い場所に置いてもらえたりすることで、売上アップにつながるからです。というのも、ラウンダーは店頭で販促ツールを貼ったり、陳列整理するだけでなく、化粧品メーカーの営業的な役割も担っています。

巡回する販売店舗の店長やフロアマネージャーへ、自社の商品をもっと目立つ場所に置いてもらえないかといった交渉も行います。ラウンダーがしっかりと店舗を巡回して販売店側と良好な関係を築くことができれば、自社にとってより有利な売り場を確保できたりするので、セルフ系のブランドの化粧品メーカーでは常時、優秀なラウンダーを探しています

 

化粧品専門のラウンダーになるには

化粧品専門のラウンダーになるには、転職エージェントに相談したり、求人サイトを見て応募するのが一般的です。googleで「ラウンダー 求人」で検索すれば、ロレアルパリやドクターズコスメのラウンダーなど、自社の募集求人やラウンダーの派遣求人が表示されます。

興味のあるラウンダーの求人を見つけたら、さっそくエントリーしてみましょう。ちなみに、ラウンダーはずっと同じ店舗に勤務するのではなく、複数の店舗を巡回するスタイルで仕事をするので、百貨店や専門店の美容部員のように人間関係に煩わされることも少なく、美容部員経験者からは非常に人気の仕事です。

いろんな店舗を回って、さまざまな人とコミュニケーション取りたいという方には向いているでしょう。そもそも募集枠自体もそこまで多くないので、人気なのに少ないということで、求人サイトでは稀に募集がかかることがあります。
もしラウンダーの業務に興味関心のある方は、販売職に特化したような人材会社に問い合わせてみるのが早いかも知れません。

 

訪問販売の美容部員

訪問販売の美容部員

訪問販売の美容部員とは、個人宅や法人企業を訪問して、化粧品を販売するスタイルの美容部員です。訪問販売は、男性が仕事に出かけて女性は専業主婦で自宅にいる、という女性の在宅率が高い時代で流行した販売方法です。しかし、近年は女性の社会進出による在宅率の低下など環境が大きく変化していて、それに対応するカタチで、自宅や路面店にエステルームや化粧品を体験できるスペースを作り、来店を促す販売方法が一般的になりつつあります。

また、そういった自宅や路面店を開業しているオーナー(販売代理店ともいう)を訪問して、新商品のレクチャーや販売支援など、オーナーの販売売上をサポートするようなスタイルを採用しているブランドもあります。近年、日本人の高齢化が進み、化粧品を使う人の年齢も徐々に高まり、シルバー世代の化粧品購入率も上昇しています。訪問販売のスタイルは、シルバー世代の化粧品利用者との親和性が高く、最近になって再度注目されています。

 

訪問販売の美容部員になるには

訪問販売を展開する化粧品メーカーのホームページでは、積極的に募集を行っているため、直接応募するか、転職エージェントを活用するのがいいでしょう。訪問販売を展開するメーカーとして代表的なのは、POLA(ポーラ)、ノエビア、メナード化粧品、オッペン化粧品などがあります。

自宅や地元密着型の店舗で働きたい、将来は大好きな化粧品の仕事で独立してバリバリ稼ぎたい、そんなキャリアを歩みたいと思っている人は、訪問販売スタイルの美容部員も選択肢の一つとして見てみてはいかがでしょうか。

 

独立型直営店で働く美容部員

独立型直営店の美容部員

独立型直営店で働く美容部員とは、ファッションビルやショッピングセンターなどに入っているメーカー直営店で働く美容部員です。独立型直営店を展開する代表的なブランドとしては、ロクシタンやラッシュ、ファンケル、オルビス、ボディショップ、ハウス オブ ローゼ、DHC(ディーエイチシー)などがあります。

独立型直営店は、メーカー直営店舗のため利益率も高く、百貨店や化粧品専門店に出店するよりも効率のよい手段として注目を集めています。独立型直営店は、化粧品専門店と同じく、来店や販売を促進するためのさまざまなイベントを店頭で行っており、そこで働く美容部員は接客販売業務のほか、売上目標の達成に向けた販売促進イベントの企画やデモンストレーター業務、在庫管理や棚卸など、直営店の運営全般に関わります。

 

独立型直営店で働く美容部員になるには

独立型直営店で働く美容部員になるには、直営店を運営するブランドのホームページから募集状況をチェックして応募するか、不安な方は転職エージェント経由で紹介してもらいましょう。一般的に独立型直営店を運営するほとんどのブランドは、全国100店舗以上展開しているため、1店舗5人規模と想定した場合、全国で500人以上の美容部員が必要なため、常時人を募集しているでしょう。

先ほどもご紹介しましたが、独立型直営店を展開する有名なブランドには以下のようなものがあります。

 

独立型直営店に入社すると、一定期間の入社研修を受講します。主に美容の基礎知識や自社の商品知識を学んだり、セールスロープレ等を行います。その後、全国の店舗へ配属となります。一般的には、自宅から一定距離内にある店舗に配属されます。

ファンケルではエリア限定正社員という一定エリアを超えての転勤がない制度を設けています。興味関心のあるブランドだけを扱いたい、かつ化粧品専門店のように接客販売だけでなく販促イベントの企画やデモンストレーターもやってみたい、地元に密着した美容部員になりたい、そのような想いを持つ方には独立型直営店の美容部員はおススメかも知れません。

 

美容部員の雇用形態と給与、待遇

美容部員の雇用形態には、正社員、契約社員、派遣社員、アルバイトの4種類あります。10年前はリーマンショック等の影響もあり、ほとんどの化粧品メーカー各社が美容部員を正社員として雇用せず、契約社員や派遣社員としての雇用が一般的でした。しかし、近年は景気回復の影響もあり、どの化粧品メーカーも正社員雇用を積極的に進めています

美容部員採用の代表的な雇用形態の「正社員」「契約社員」「派遣社員」の3種類について、具体的な違いをご紹介します。

 

正社員の美容部員

10年前は、美容部員の採用は「契約社員」が当たり前でしたが、近年は「正社員」での採用が一般的で、逆に正社員採用ではない化粧品メーカーは、求職者を集めることができず、採用に苦しんでいます。例えば、最大手の化粧品メーカーである資生堂では、新卒・中途問わず、正社員採用を行っており、初年度の実績年収も339万円(短大卒)~350万円(大卒)と、過去の美容部員の待遇と比較すると、かなりの好条件になっています。

また、コーセーや花王では、美容部員を「契約社員」で採用していますが、1年後の「正社員」への登用率は90%を超えており、普通に仕事をしていれば、ほぼ確実に正社員になれると考えていいでしょう。そのほか、POLAやRMKでは、派遣社員においても、勤務開始から半年~1年以内に積極的に正社員化しており、もはや正社員採用するのは当たり前の時代になっています。

 

なぜ正社員の採用が当たり前なの?

10年前は契約社員採用が当たり前だったのに、なぜ近年は正社員採用が一般的になったのか。それは少子化の影響や景気回復によって事務系の仕事の人気が高まり、「美容部員になりたい」という人の数が減っているからです。

美容部員になりたいと思う人の数が減ると、化粧品メーカーは美容部員を簡単には採用することができなくなります。そうなると、競合他社やほかの販売職よりも、より良い条件を提示しないとなかなかいい人材が採用できません。そのため、給与や雇用形態といった待遇を改善したり、研修制度を充実させたり、化粧品メーカー各社は求職者に選んでもらおうと必死になっています。

 

正社員になると何がいいの?

正社員になると、大きくわけて2つメリットがあります。
1つ目は「雇用期間に定めがない」ことです。
2つ目は「賞与がある」ことです。
 

それ以外でも、福利厚生面で多少の差はあるかと思いますが、実際には先にあげた2つのメリットに尽きるかと思います。1つ目の雇用期間に定めがない、ということは、余程のことがない限り、解雇されないということです。つまり、雇用が安定するということです。

ただし、近年は先ほどご説明したとおり、求職者が優位であり、今後も当分この状態が続くと考えられていますので、仮に契約社員や派遣社員だったとしても、契約満了になるケースは稀でしょう。そう考えると、もはやそこまでのメリットには感じらないかも知れませんが、雇用期間に定めがあることに不安を感じる方は、正社員採用の求人に応募したほうがいいでしょう。

2つ目の賞与がある、ということは、年収ベースで見るとかなりのメリットがあります。一般的に賞与は、月額の給与の2~3か月分が年間を通じて支給されますので、月額20万円だった場合、賞与は40万円~60万円支給されることになります。

よく「派遣社員の方が時給換算すると月額給与が高くていい」という声を現場の美容部員さんから聞くことがありますが、それは賞与を想定していないからです。賞与を含めると、圧倒的に正社員の方が好待遇になります。

 

契約社員の採用でも正社員になれる確率は高い?

どうしても入社したいブランドが、契約社員の採用しかしていない、といった場合も、正社員よりも多少条件は下がりますが、ちゃんと成果を出せば遅かれ早かれ正社員になれる可能性は高いと思いますので、気にせずチャレンジしていいと思います。化粧品メーカーは、求職者を確保することすら難しい状況にあるので、契約社員にし続けて他社に転職されるよりは、正社員で確実に確保しておきたいと考えていますので、契約を終了されるリスクはそこまで考えなくていいでしょう。

 

契約社員の美容部員

美容部員の雇用形態は、正社員での採用が一般的で、契約社員での採用は減少傾向にあります。コーセー、花王、エスティローダーグループなど一部の化粧品メーカーでは、試用期間として未だに契約社員での採用を行っていますが、資生堂はじめ、ポーラ、エキップ(RMK、SUQQU)、アクロ(THREE)などでは積極的に正社員採用を進めています。

 

契約社員のメリット・デメリット

契約社員になるメリットは特にありません。なぜなら、契約社員というのは試用期間としての意味合いが強く、正社員で採用して、万が一ミスマッチだったとしても簡単には解雇できないので、リスク回避のために契約社員で採用して様子をみたいという理由が前提にあるからです。逆に、契約社員のデメリットは「雇用期間に定めがある」「賞与が出ないケースが多い」です。

前者については、雇用期間に定めがあるのは、企業が契約を満了したいと言えば、契約を終了できるため、そのリスクが存在するからです。しかし、近年、少子化等の影響で、美容部員を志望する人の数が減っており、化粧品メーカー各社は採用にかなり苦戦しており一人でも多くの人材を確保したいと考えていますので、実際には化粧品メーカーが契約を満了するリスクは極めて少ないと考えていいでしょう。

それよりも後者の「賞与が出ない」ことの方がデメリットが大きいでしょう。仮に月給20万円の仕事があった場合、一般的に美容部員の年間賞与は月給の2~3ヶ月分になるので、賞与が出る正社員との差は年間40万円~60万円程度開くことになります。月額に換算すると、3万円~5万円の差になりますので、給与面でのデメリットはかなり大きくなります。

契約社員の採用を行っている化粧品メーカーも、採用においては不利であることを十分理解していますが、会社の規模が大きくなればなるほど、会社のルールを変えることは難しくなるので、変えたくても変えられないというのが本音でしょう。

ブランドにこだわりがなければ正社員求人を優先すべき

どうしても入社したいブランドがあるなら、たとえ契約社員の採用だったとしても、そのブランドを応募すればいいと思いますが、特にブランドに強いこだわりがないなら、少しでも条件が良くなる正社員の求人に応募すべきでしょう。美容部員を最初から正社員として採用するということは、美容部員の待遇を少しでもよくしたいという姿勢の表れでもあるかと思います。

契約社員の採用だったとしても心配無用

先にも説明しましたが、近年は美容部員を志望する求職者の数が減ってきていて、化粧品メーカーは少しでも人材を確保しようと待遇改善等に取り組んでいますので、仮に契約社員だったとしても余程のことがない限り、契約終了にはなりません。むしろ、他社に転職されないように正社員への登用を積極的に行っています。

実際に、コーセーや花王では美容部員を「契約社員」で採用していますが、1年後の「正社員」への登用率は90%を超えています。普通に仕事をしていれば、ほぼ確実に正社員になれますし、求職者数の減少は今後も当分続いていくことが予想されますので、契約社員だったとしても心配は無用でしょう。

 

派遣社員の美容部員

派遣の美容部員

派遣の美容部員とは、化粧品メーカーや百貨店等に雇用されるのではなく、派遣会社の社員(厳密には契約社員)となって、化粧品メーカーや百貨店等に派遣されて働く人を言います。本来、派遣社員というのは、弁護士や技術者など専門家の力を一時的に借りるといった目的で、アメリカで生まれた働き方と言われています。

専門家が対象だったので派遣という働き方はアメリカではかなりの高時給です。しかし、日本の派遣はちょっと違う形で一般的になりました。というのも、バブルの崩壊などがあって、そのタイミングで正社員の採用は雇用リスクがあるという認識が生まれ、様々な会社で事務職や販売職といったポジションは直接雇用せず派遣社員に切り替えました。

なぜなら、派遣なら業績の変化に応じていつでも契約終了(=解雇)できると考えたからです。対象は事務職や受付職のほか、キャビンアテンダントや美容部員、アパレル販売職などがあります。そういった背景があり、10年前は多くの化粧品メーカーでは契約社員や派遣社員を積極的に採用していました。

しかし、時代は変わり、近年は少子化等の影響で美容部員を志望する人の数が減少していて、美容部員を採用すること自体が苦しくなっています。その結果、もはや派遣はいつでも契約終了できるから利用している会社はなく、派遣でも契約社員でもアルバイトでもなんでもいいから、人手が欲しいということで、派遣を活用しているのが実情です。

 

化粧品メーカーやブランドによって給与が違う理由

美容部員の求人を見ていると、会社やブランドによって、雇用形態や給与などの雇用条件は異なります。同じ会社でもブランドによって給与が変わることもあります。百貨店カウンターを見ていると、ブランドAはすごく忙しそうにしていて、ブランドBはおしゃべりするくらい余裕があるのに、求人を見るとブランドAは契約社員で給与も安く、ブランドBは正社員で給与もよく、賞与まで出るというみたいなことです。

それはなぜでしょうか。

シンプルに言うと、利益が出ているブランドは給与が高く、利益が出てなければ給与は低くなる傾向にあります。そして、スキンケアメインのブランドとメイクアップメインのブランドでは、一般的にスキンケアメインのブランドの方が利益が出る傾向にあります。つまり、スキンケアメインのブランドの方が給与や待遇が良い傾向にあるということです。

一方、メイクアップメインのブランドでは、スキンケアに比べて商品単価が安いので、たくさん売らないと利益が出ません。なので、メイクアップブランドはたくさんの接客数をこなさないといけないので、必然的に忙しくなるわけです。

 

美容部員のやりがい

美容部員の仕事のやりがいとは何か。当然、人によって異なると思いますが、多くの美容部員さんに聞くと「お客様に感謝された瞬間が嬉しい」と言います。お客様にブランドのファンになってもらうために、厳しい研修を乗り越え、接客マナー、美容の専門的な知識、カウンセリング技術などを身につけ、四方八方に気を配り、親身な接客を心がけて日々を過ごしています。

その日々の努力が報われる瞬間こそ、自分がオススメした商品をお客様に納得して購入してくれた時や購入後に感謝された時ではないでしょうか。実は美容部員という仕事は、2~3年経験すると事務職などへ転職していく人が多いのですが、その反面、別の仕事を経験してまた美容部員として戻ってくる人も多い仕事です。

以前、私が勤めていた会社でも美容部員経験者を事務職で採用しましたが、2年ほど勤めて退職され、その後はまた美容部員に復帰されました。

本人に理由を聞いたら、「美容部員ほど人から直接感謝される仕事はない」、「事務職だと日々仕事をこなすことが当たり前で、同僚に感謝されることはあるけど美容部員に比べると断然少ない」、「自分が人の役に立てているという充実感が欲しい」といった声がありました。

もちろん、個人やチームで売上達成したり、店舗で企画した販促イベントがうまくいったり、自分自身がキレイになっていくことなど、やりがいや仕事の魅力は様々あるでしょう。しかし、美容部員の一番のやりがいは、お客様に納得してもらえたり、メイクやエステをして喜んでもらったり、商品購入後に感謝された瞬間なのでしょう。

 

美容部員のつらいこと、大変なこと、苦労

美容部員の苦労したこととして、誰もが口をそろえて言うのは、
「肉体労働」
「人間関係」
「忙しすぎる」
の3つです。

 

肉体労働

美容部員は、1日中立ち仕事です。しかも、百貨店勤務の場合、美容部員もブランドの一部として見られるので、店頭に立っている間は気を抜くことができず、かなりの疲労を伴います。以前、美容部員のセカンドキャリア支援を行った際、腰を悪くして美容部員を続けられなくなって転職を希望する方がいました。また、商品の入荷時などは、商品が詰まった段ボールなどを運ぶ必要もあり、美容部員に肉体労働はつきものです。

ちなみに、以前、外資系ブランドで働く美容部員の方から聞いた話ですが、体育会出身者の方が美容部員には向いていると言っていました。理由は、体力があり、かつ上下関係にも慣れているからだそうです。美容部員として活躍するには、最低限の体力が必要です。

人間関係

美容部員の離職理由第1位は、ズバリ「人間関係」です。例えば、一般的なオフィスであれば、同僚とちょっとモメたとしても、色々な人が働いているし、オフィス空間もそれなりに広さがあるので同じ空間にいてもそこまで気にはならないと思います。しかし、美容部員が働く職場は百貨店の化粧品カウンターなどの販売店舗です。

販売店舗は売上効率を高めるために一切無駄なスペースがなく、美容部員はかなり狭い空間で働きます。そんな職場で、ちょっとでも同僚とモメたり、上司に激しく叱られたりした日には、どこにも逃げ場がなく、神経をすり減らすことになるでしょう。それ以外にも、狭い空間に女性だけが働いていることを考えれば、派閥ができたり、人間関係のさまざまな問題が生じてきます。だからこそ、離職理由第1位に選ばれるのでしょう。

忙しすぎる

主要都市ターミナルに入っている店舗や、インバウンドの旅行客が大勢来店する百貨店や専門店では、接客とレジ操作だけで1日があっという間に過ぎます。「ホントはもっとお客様の悩みをきいてじっくりカウンセリングしたいのにできない」「レジ操作で1日が終わり、美容の知識やスキルを活かすチャンスがない」などは美容部員の転職相談ではよく聞く話です。

暇な店舗よりは、忙しい店舗ほうが時間が経つのも早くまだマシなのかも知れませんが、お客様に寄り添った接客がしたいといったような考えを持つ方には、忙しすぎることがストレスになるようです。

美容部員の将来性

美容部員は化粧品販売のプロです。そのため、販売力は嫌でも身につきます。また、美容部員はお客様の悩みを聞きながら、その悩みと自社のアイテムの効果効能を結びつけて商品をご提案することから、カウンセリングの技術が身につきます。そして、百貨店ブランドであれば、世界でも通用するレベルの接遇マナーが身につきますし、美容のプロとして皮膚の構造やスキンケアの基礎、メイクアップの技術など美容に関する幅広い知識や技術も習得できるでしょう。少なくとも3年くらいの美容部員の経験があれば、化粧品業界のみならず、異業界の営業や採用といった職種への転職の可能性は広がってくるでしょう。

 

美容部員のノルマについて

美容部員はノルマが厳しい、といったイメージを持たれる方もいるかと思いますが、実際には個人に厳しくノルマを持たせるブランドはほとんどないと思っていいでしょう。当然、美容部員は化粧品を販売することが目的なので、売上目標は持ちます。しかし、最近では個人には売上を達成するためのプロセス(接客数、カウンセリング数、特定商品の販売数)に重点を置いて、売上目標はは店舗全体のチームに設定するのが一般的です。

昔は、厳しく販売ノルマを課すブランドもありましたが、近年、販売ノルマが厳しいと社員がすぐ辞めてしまったり、人材募集に苦戦したりすることもあって、各社ともノルマに対してはかなり柔軟な姿勢に変わってきています。ただし、ノルマや販売目標を個人に厳しく課すメーカーがあったとしても、その事実を求人サイトやホームページに表記されることはないと思いますので、どうしても気になる方は、転職エージェントに相談して、内部情報をしっかりと収集することをオススメします。

 

美容部員の志望動機

志望動機とは、あなたがその企業やブランドに興味を持った理由です。つまり、未経験から美容部員に転職しようと思っている人にとっては、「そもそもなんで美容部員になろうと思ったの?」「たくさんの化粧品メーカーやブランドがあるのになんでうちなの?」の2点について、志望動機として回答する必要があります。ちょっと話はそれますが、志望動機はもっとかみ砕いて言うと、「私はあなた(会社)のここに惚れました」の惚れた理由です。

でも、皆さんは、普段からいちいち惚れたことに理由なんて考えますか?理由を考えながら自分分の好き嫌いを決めているでしょうか?実際にはほとんどの人は、理屈ではなく、直感的に好き・嫌いを判断してると思います。なので、そもそも普通に考えると、志望動機に理屈はないという方が多いのではないかと思います。

実際の採用面接でも「志望動機は?」と聞かれて、「直感的に御社に興味を持ちました」と素直に答える人をときどき見かけます。それが本音だと思います。本当に興味を持っていることには間違いないのでしょうが、面接官の立場から見ると、相手の好きな度合いとか感覚は目に見えないので、本当にそうなのかどうなのか判断できません。

だから、感覚的なものをなんとか言葉にして理屈で説明する必要があります。これが志望動機の難しさなんだと思います。志望動機とは、本来は理屈ではなく感覚的なものだけど、それを相手(第三者)に伝えるために理屈で話す必要があります。なんで御社が好きなのか?を3~4回ほど繰り返して自問し、自分の直感をうまく表現する言葉を見つけてみましょう。

 

美容部員に転職するのにベストな時期

化粧品メーカーが中途採用を強化するのは、一般的に7月と10月と1月の3回です。特に新卒採用で大量採用しているメーカーでは、新卒社員の退職が多いのは入社後の新卒研修が真っ只中の6月だったりしますので、人員補充のために7月に中途採用を行う会社が多いです。

また、年末になると人員不足が深刻になり、クリスマス商戦や年末年始のセール等を考慮して、10月前後に積極的に中途採用を行います。化粧品メーカーが美容部員を積極的に採用する時期は、採用枠の数も多く、スムーズに選考が進むことが多いです。

一定数の採用を行うため、入社後の研修もまとまって用意されていることが多く、入社後の立ち上がりもスムーズかも知れません。

 

美容部員に必要な資格、知識、スキル

美容部員に必要な資格はありません。ただし、専門性の高い仕事なので、必要な知識やスキルはたくさんあります。働くブランドやチャネル(百貨店?専門店?ドラッグストア?といった場所)にもよりますが、一般的には、接客マナー、皮膚の構造、スキンケア、ポイントメイクは基礎的な知識として必要でしょう。

そのほか、働くブランドや競合の商品知識やタッチアップに必要な技術などもあります。化粧品メーカーに入社すると、数日間かけて基礎的な知識を学びます。その後、そのブランドに必要な商品知識や技術をさらに数日かけて学びます。(ここはブランドによってかなりの差があります)

 

未経験で美容部員になることのリスク

美容部員に転職する人の8割は未経験と言われています。そして、未経験者の入社後の早期離職率の高いことが業界の課題となっています。一体なぜ、未経験者に早期離職が発生するのでしょうか。それは、上記の「美容部員に必要な資格、知識、スキル」でも触れましたが、美容部員は専門性の高い職業にも関わらず、資格などは必要なく、誰でも簡単になれてしまうことが原因と考えます。

つまり、美容部員になった直後に専門的な知識や技術を短期間で身につけなければなりません。多少、美容を勉強した方であればお分かりになるかと思いますが、覚えなければならない専門用語も多く、0から短期間で覚えるにはそれなりの覚悟が必要です。そして、短期間でしっかりと基礎をマスターできなければ、お客様や先輩・同僚に迷惑をかけることになり、当然、叱られることも多くなり、行き詰まりを感じて辞めてしまうのだと思います。

 

美容部員になるには?のまとめ

美容部員になるには、特に資格は必要なく、未経験からチャレンジできます。しかし、専門性の高い仕事のため、事前に美容やメイクの基礎知識を習得しておくと入社後がスムーズでしょう。

近年は、人材不足が深刻化しており、化粧品メーカーは積極的に人材を採用しています。10年前ならミスマッチということで採用しなかった人材も採用しなければならないメーカーも出てきてるので、そんな時代だからこそ、転職希望者側がメーカーを慎重に選ぶことが大事でしょう。

離職率が高い業界だからこそ、失敗しない転職を実現するためにも、転職エージェントをうまく活用して、自分に合ったメーカー・ブランドを見つけましょう!最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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この記事をかいた人

大学卒業後、大手人材会社パーソルキャリア入社。その後、@cosmeを運営するアイスタイルに入社、人事部、社長室、メディア事業部、子会社社長を経て、2018年に美容業界専門の新卒対策メディアを運営する「ビューティーツリー」を創業。