こんにちは。ビューティーツリー編集長の辻堂です。
美容部員の仕事を探すと、正社員の募集もあれば、派遣の募集があったり、雇用形態は多様化しています。派遣って、正社員と何か違うの? 正社員と派遣って、どっちがいいの?そのような悩みを持たれた人もいるかと思います。
今回は、正社員と派遣の違いや、どっちを選ぶべきなのかについて、元人事の立場からお話ししたいと思います。
※こちらの記事は2018年5月に掲載されたものを更新しております。
正社員と契約社員と派遣社員の比較
正社員とは
つまり、正社員は簡単には解雇されないため、最も安定した雇用形態だと言えます。
契約社員とは
・契約期間の上限は3年で、1年契約の企業が多い。
・正社員に比べて、賞与がないなど条件面で若干劣るケースが多い
契約社員にするのは、試用期間としてお試し入社させるケースもあれば、長期的な雇用が約束できない契約社員を導入するケースもあり、特に外資系ブランドなどに多い。
契約社員は正社員に比べて条件は若干劣るものの、契約を何度も更新していたり、業務内容や役割が正社員と変わらない場合は、正社員と同様、企業はよほどの理由なしに契約を終了することはできません。
派遣社員とは
・登録型派遣は働いている期間のみ賃金が発生し、契約期間は1ヶ月~3ヶ月ごとの更新が一般的。
・派遣社員は急な欠員の代替や期間限定のヘルプといった臨時的要素が強い。
・派遣社員の給与は、時間給×労働時間。
・給与のほか、交通費やインセンティブを支給してくれる場合もある。
・派遣では事前の面接禁止と法律で決まっているが、実態としては職場見学という名目で面接をしているケースがほとんど。
派遣社員は時給制で契約期間は3ヶ月の更新制が一般的で、時給の良いアルバイトのようなイメージに近いです。
紹介予定派遣とは
お試し期間を設ける目的で導入する会社がほとんどで、一定期間(最長6ヶ月)働いたあと、派遣社員と企業が双方合意すれば、正社員または契約社員として採用されます。
また、仮に企業が採用しない場合は、派遣社員の求めに応じて、登用しない理由を明らかにして書面にて通知することが義務付けられているので、派遣社員の勤務態度に問題があったり、販売現場で成果が著しく低いなど、それ相応の理由がなければ、企業はカンタンに採用を見送ることはできません。
正社員と派遣社員の違い
年収は50万円以上の差
ざっくり計算すると、正社員として月給20万円で働いた場合、一般的なメーカーの美容部員の賞与は約2カ月分@年支給されるところが多く、月給20万円×14カ月=年280万円程度。そのほか、インセンティブなど月2~3万円支給されることを想定すると、美容部員に正社員で転職した初年度の年収は300万円~320円くらいとなります。
一方で、派遣社員の場合、平均時給1300円で働いた場合、月額給与は1300円×8時間×月20日=20万8千円。年収は20万8千円×12ヶ月=249万6千円。一般的に賞与やインセンティブ、通勤交通費は支給されないため、美容部員に派遣社員になった初年度の年収は年収は約250万円くらいです。
すべてにおいて、上記が当てはまるわけではありませんが、ざっくり比較すると、正社員は派遣社員の年収よりも66万円高くなります。
また、一般的に正社員は昇給があるのに対し、派遣社員は昇給がほぼありませんので、期間が長くなればなるほど収入格差は広がっていきます。
派遣社員でもキャリアアップできるブランドもある?!
美容部員になった後のキャリアは、サブチーフ、チーフ、店長という順番に昇格していくのが一般的です。その後は、複数の店舗を管理するエリアマネージャーやスーパーバイザー、美容部員を育成する教育トレーナーを目指します。
また、ブランドによっては、美容部員からメイクアップアーティストにステップアップできるところもあります。ただ、これらのポジションのほとんどは、正社員または契約社員となるため、もし美容部員の先のキャリアアップを考えている場合は、正社員か契約社員でスタートする必要があるでしょう。
一方で、一部のブランドでは、派遣からスタートして一定期間経つと、正社員や契約社員にキャリアチェンジできるところもありますので、もし将来的にキャリアアップをしていきたいと思っている場合は、派遣からスタートするにしても、正社員や契約社員へキャリアチェンジできるブランドを選ぶといいでしょう。
おわりに
働く目的や仕事に求めることによって、マッチする働き方も変わってくるため、一概にこれがベスト!とは言い切れませんが、働く上での特別な制約がなく、フルタイムで働くことを前提とすれば、正社員として働くことをオススメします。
収入面では契約社員や派遣社員よりも優遇されますし、契約解除されるリスクもありません。教育研修も充実しているし、キャリアアップも図りやすいからです。逆に、インターンシップのような気持ちで、まずは自分に合うかどうかを試してみたい、といったようなトライアルで働きたい場合は、契約期間が存在する契約社員や派遣社員が向いているかも知れません。
・よほどのことがない限り、解雇されることはない。
・給与や福利厚生面では、派遣社員や契約社員と比べて有利なケースが多い。