こんにちは。
美容のオンラインスクールを運営するBeauty Treeの辻堂です。
2020年度の美容部員の新卒採用活動がスタートしました。
これから美容部員の就職活動を迎える学生の皆さんへ、私は就職対策セミナーでいつもお伝えしていることがあります。
それは、就職活動を有利に進めるために知っておくべき一つのことです。
これさえ理解すれば、自己分析や志望動機を考えることもとてもスムーズになるでしょう。
面接で緊張しなくなる人もいるでしょう。
そういうことで、今回は就職活動を有利に進めるために知っておくべき一つのことについて、お話しします。
就職活動を有利に進めるために知っておくべき一つのこととは
就職活動で最も大事なこと、それは相手の目線になって考えることです。
これは、美容部員だけでなく、すべての業種・職種の就職活動に共通して言えることです。就職活動中は、誰もが自分のことで一杯いっぱいになりがちです。自己分析も、志望動機も、すべてを自分の目線で考えてしまいます。
何事も自分目線で考えてしまう、これが就職活動の落とし穴です。
自分の過去を振り返り、自分の強みや弱み、好きなことや嫌いなことを自己分析して振り返る。
自分の将来やキャリアイメージ、やりたいことを考える。
それらを自分の目線で考えることも大事ですが、一方で企業から評価される、つまりは企業にとって必要な人材と思ってもらえないと採用されないわけで、自分が選べる立場になるためには視点も同時に必要になります。
多くの就職活動性が悩むこととは
多くの就職活動生は、自己分析、志望動機、面接対策の3つで悩みます。
「自己分析ってどうすればいいの?」「志望動機って言われても見つからないんですが…」「面接で何を聞かれるの?うまく回答できません」といった感じです。
これらは相手目線で考えれば、意外と難しくありません。
でも、多くの就職活動性は自分目線で考えがちになっているので、どうすればいいのかわからなくなったり、的外れな回答をしてしまったりして、ドツボにはまります。
では、相手目線で考えてみる、とはどういうことか。
新卒採用をテーマに、考えてみましょう。
新卒を採用する目的とは
企業は、なぜ新卒採用をするのでしょうか。
こんなこと、考えたことないかも知れませんが、一緒に考えてみましょう。
ちなみに、私のセミナーでは、グループワーク形式で学生さんに考えてもらいます。
中途採用で必要な人員を必要なタイミングで採用すれば問題ないのに、化粧品メーカーはこぞって新卒採用を行っています。なぜでしょう。
企業が新卒採用する目的(=理由)は以下の3つです。
-
組織を活性化してくれる若い人材を求めているから
-
将来、チーフやエリアマネージャーなどの幹部候補生を確保したいから
-
自社の文化にマッチした辞めない人材を採用したいから
この3つの目的は想像つきましたか?これが相手目線で考えることです。
なぜ、企業は新卒採用するんだろうか。面接官はどんな人を採用したいんだろうか。
なぜ、面接官はあのような質問をしてきたのだろうか。このように相手(=化粧品メーカー)目線で考えてみることがとても重要です。
それらに対して、なんとなく答えが見えてくると、相手の目的が理解できてくるので、あとは相手の目的に合致したレスポンス(反応)をしてあげれば、恐らくスムーズに選考通過するでしょう。
ちなみに、順を追って説明すると、
-
なぜ、組織を活性化してくれる若い人材を求めているのか
-
なぜ、将来、チーフやエリアマネージャーなどの幹部候補生を確保したいのか
-
なぜ、自社の文化にマッチした辞めない人材を採用したいのか
美容部員さんが活躍する職場というのは、百貨店や専門店の販売店舗がほとんどです。
販売店舗は本社オフィスと違って、そこまで広くなく、人数も限られています。
いつも決まったメンバーでずっと一緒に働いていると、だんだんと慣れてきて、接客方法や販売企画なども毎回同じで、新しい考えや発想が出にくくなります。
皆さんの立場で考えてみたら、わかりやすいかも知れません。
いつも同じ友達と一緒にいたら、「えっ?そんな考え方あるの?こんなふうに思う人いるんだ!」みたいな驚きや新しい発見ってありますか?
恐らく、いつもの仲間間ではそのような刺激は少ないのではないかと思います。職場もそれと同じようなものだと考えてください。
本来は、トレンドの変化や競合他社の取り組みなどを敏感に察知して、
自社ブランドの販売方法やイベントなどの企画も常にブラッシュアップすべきですが、
ずっと同じメンバーだとどうしても似たようなものばかりになってきます。
そうなると、ブランドのファンが増えることも少なくなるし、販売が伸び悩みます。
それを防ぐためにも、化粧品メーカーは新卒社員を採用して職場の空気を定期的に新しくしたいと考えています。
資生堂やコーセーなどの大手化粧品メーカーでは、支社や支店での勤務になることもありますが、
支社や支店も販売店舗同様、固定化していく傾向にあるので、新しい風を入れるためにも新卒を低規定に採用しています。
販売現場にはたくさんの美容部員が働いていますが、店舗全体の売上やお店のシフト、サービスにおける全ての責任を任せられる人はそこまで多くはありません。
また、美容部員の中にはそこまで責任ある仕事はしたくない、と思う人もいるでしょう。
だから、化粧品メーカーは結果にコミットして、誰かが休んだら率先してシフトを埋めて、クレームが入れば責任者として処理するといった、店舗の運営全てに責任もってやり切る人材を育てる必要があります。
そのような人材を育てるためには長い時間がかかります。中途採用でも問題ありませんが、年齢やその他マインドなどを考慮すると、新卒を採用して育成していくのが効率的です。
折角、時間とお金をかけて育成した新卒の美容部員が、たった数ヶ月働いただけで辞めてしまっては意味がありません。そうならないためにも自社の価値観や文化、ブランドの持つコンセプトに共感する人材を採用する必要があります。辛いことがあったとしても乗り切っていけるマインドが欲しいんです。
中途採用でも自社に共感したマインドの高い人材を採用することもできますが、他社の色がついていたり、他の職場はこうだったという感じで不満につながるケースも多々あるため、ある意味、自社の色に染めやすい新卒社員に期待する傾向にあります。
こうやって整理していくと、企業がなぜ新卒採用をするのかの理由がくっきり見えてきませんか?
また、化粧品メーカーがどんな人材を求めているのか、何となく理解できたのではないでしょうか?
就活スタート編①のまとめ
就職活動では、自己分析、業界研究、志望動機に取り組むといった感じで、すべて自分目線で考えがちなテーマばかりですが、自分目線だけでなく、相手目線=企業の目線で考えるクセをつけてみましょう。
最初はわからなくても大丈夫です。そのうち、だんだんと見えてくることがあります。何度も考えてみることで、正解に近づいていくはずです。この相手目線で考えるという原理原則に従えば、皆さんの就職活動は必ず満足のいくものになると思います。
これから就活、大変かと思いますが、「へえーこのブランドってこんなこと考えてたんだ!」とか「こんなかっこいいブランドがあったんだ」といったワクワクすることもたくさんありますので、是非楽しんでいきましょう。
今回は、企業の新卒採用をする目的を理解することでした。次のステップとしては、相手=企業が新卒に求める人材とはどんな人か、相手=面接官は求める人材かどうかを判断するためにどんな質問(面接での質問)をしてくるのか、を考えてみたいと思います。