こんにちは。ビューティーツリーの石塚です。
嬉しいことに、わたしたちの会社には、全国の化粧品業界志望の学生から、毎日のように志望動機の添削依頼がLINEで届きます。
これまで添削した志望動機の数は、大小合わせて100件を超えます。志望動機を添削すると、「こんな感じでよかったんですね!もっと難しいことを書かないとダメだと思ってました。」という感じで、皆さんスッキリされてES提出や面接に向かわれます。
私たちがどのような視点で添削しているのか、面接官は志望動機を通じて何が知りたいのか、これまでの添削事例をもとにご紹介してまいります。「志望動機にはどんなことを書けばいいのか?」と悩む方は、是非、志望動機を考える参考にして頂ければと思います。
相手に伝わる志望動機を書く3つのルール
大前提として、相手に伝わる志望動機を書くための3つのルールを紹介します。
私たちは、この3つのコツを踏まえて、学生さんへアドバイスしております。
1.自分の土俵(=体験)で語る。
「御社の考えが素晴らしい」「御社のビジョンに共感しました」と、相手の言っていることをどれだけ褒めても志望動機は伝わりません。「私はこんな体験をしたから御社に魅力を感じた」と自分の体験で話すことがポイントです。
2.具体的な言葉で書く。
「御社の化粧品は色がキレイで可愛い」という表現は誰でも言えます。誰でも言える抽象的な表現では、その他大勢と同じで、相手に思いは伝わりません。「御社のファンデーションは塗った時の仕上がりがとても自然で、ナチュラルな印象を与えてくれるので気に入っています」という感じで、できる限り具体的に伝えるようにしましょう。
3.考えた結果よりも理由を書く。
初対面の人から「あなたは素敵だと思いました」と言われたら「なぜ?」と思うのが普通でしょう。面接官も同じで、初対面の学生に「御社が素敵だと感じた」と結論を言われても「なぜ?」と感じます。あなたがそのように感じた理由が知りたいです。だから、考えた結果よりも理由を書きましょう。
カネボウの志望動機の添削事例
以下、2019年5月中旬に寄せられた、カネボウビューティカウンセリングを志望する学生の志望動機です。
■添削前の志望動機
御社が提案する「美」と私が実現したいことが似通っていたからです。私は、幅広い世代の方に外見の美しさだけではなく、内面の自信に繋がるよう貢献したいからです。何故なら、大学在学中「人が美しくなる理由」を考える機会が何度もありました。そして、私が化粧で美しくなりたい理由は、自分に自信が欲しいからだと答えを出し、たくさん「美」に悩んできたからこそ、このことを活かし美しくなりたい人を為に役立ちたいです。 その為、お客様の美と個性を引きだすカウンセリングが強みの御社を志望します。実際に、ホームページで掲載してあるエピソードやカウンターを訪問させていただき、人の人生を前向きに明るくする美容部員の働き方にますます魅力を感じました。 入社後、私はお客様の悩みを化粧品で解決し、そしてお客様自身の美しさを最大限引き出し笑顔になっていただけるような美容部員を目指します。
■学生へのアドバイス
--企業のHPに掲載されているような言葉を使って綺麗な文章を書くより、●●さん自身のリアルな体験が散りばめられた文章の方が、具体性があり面接官には響くので、なぜそう思ったのか、どうしてそう感じたのかの深堀をしてみてください。
御社が提案する「美」と私が実現したいことが似通っていたからです。
→この文章は不要だと思います。つまり、カネボウさんの提案する美と、私の実現したいことが一致しているということは、カネボウさんを受験している時点で一致しているはずなので。
私は、幅広い世代の方に外見の美しさだけではなく、内面の自信に繋がるよう貢献したいからです。何故なら、大学在学中「人が美しくなる理由」を考える機会が何度もありました。→なぜ、そのような機会が何度もあったのでしょうか?そのエピソードが知りたいです。
そして、私が化粧で美しくなりたい理由は、自分に自信が欲しいからだと答えを出し、たくさん「美」に悩んできたからこそ、このことを活かし美しくなりたい人を為に役立ちたいです。その為、お客様の美と個性を引きだすカウンセリングが強みの御社を志望します。→カネボウさんの強みがそのように思ったのは、どんな理由からですか?HPに書いてあること以外に、カウンターを訪問して、自分の体験でそのように感じたエピソードを自分の言葉で書いた方が、志望度は伝わります。
実際に、ホームページで掲載してあるエピソードやカウンターを訪問させていただき、人の人生を前向きに明るくする美容部員の働き方にますます魅力を感じました。 入社後、私はお客様の悩みを化粧品で解決し、そしてお客様自身の美しさを最大限引き出し笑顔になっていただけるような美容部員を目指します。
■添削後の志望動機
--添削後、再度、エピソードを考えて頂いた上で、以下のような志望動機になりました。かなり具体的な内容になったと思いませんか?
私は外見の美しさだけでなく、内面の自信に繋がるきっかけを提供できる美容部員になりたいと考え、御社を志望します。私は物心ついた時から自分の顔に自信が持てず、自信をつけたいという想いから美容に興味を持ちました。そして、友人の付き添いで貴社カウンターに伺った時、勇気を出して、美容部員さんに垢抜けたいと相談しました。そうしたら、オレンジのアイシャドウをオススメしてくれて「お客様は色が白いからよく似合っていますよ」と声をかけて頂けました。その言葉を頂いてから、私は、今まで自分に似合わないと敬遠していた明るい色の化粧品を使うことができるようになりました。オレンジのアイシャドウを奥二重に塗った時、ぱっと見はとても自然でしたが、目を伏せた時オレンジがとても華やかに映えていました。このメイクの方法は、奥二重だったからこそ表現できたと思います。これがきっかけで自信につながり、気持ちが前向きになりました。この体験から、御社の美容部員のように、お客様自身の美しさを最大限に引き出し、笑顔に変えて人生を前向きに明るくできる存在になりたいと考えます。
おわりに
人気ブランドにもなると、1回の書類選考で何百人~何千人ものエントリーシートを読みます。HPに書いてあるような抽象的(=頭の中だけで考えていて、具体性に欠けるさま)な言葉を使った志望動機は、誰でも書ける内容であり、面接官の記憶に残りません。
エントリーシートを何枚も読んで疲れ切った面接官でも簡単にイメージできる志望動機とは、具体性のあるエピソードが書かれたものです。志望動機を書く際は、あなたにしか書けない具体的かつリアリティあるエピソードを織り交ぜるようにしましょう。
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2.具体的な言葉で書く。
3.考えた結果よりも理由を書く。