内定者のアドバイス シャネルの選考フローと面接内容、面接突破の秘訣を内定者にインタビュー
2022/11/26 公開
639
Index
・シャネルの選考では「いかに面接官に覚えてもらえるかどうか」がすべて
・シャネル内定者が実践したブランド研究のポイントは「ルーツを知ること」
・筆記試験の内容と具体的な対策とは
・シャネルの面接内容と面接官の評価のポイント
・面接で聞かれた質問と内定の秘訣
シャネルの選考では「いかに面接官に覚えてもらえるかどうか」がすべて
辻堂:ラグジュアリーブランド、内定者セミナーをスタートしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 早速ですが、ラグジュアリーブランドの中でもシャネルさんは非常に狭き門だと思いますが、選考で意識していたことはありますか? 廣瀬さん:シャネルさんは本当に狭き門なので、1回1回の面接ではとにかく自分を覚えてもらえることを意識しました。あの子はこういうことを喋っていたよねとか、この子はこういうところを持っているよね、っていうふうに、面接官に良い意味で記憶に残ってもらえるようにすることをすごく意識しました。 例えば、説明会のときに、他の学生さんは「御社で一番強みだと思っている商品は何ですか」とか、そういった質問をしている中で、僕だけは創業者の哲学や仕事への想いについて質問をしたので、良い意味で他の人と違うことをするのが、やっぱり印象に残っていただけるかなと思います。 辻堂:なるほど。企業説明会の質問タイムで、創業者の魂とか哲学とか、そういったものに関する質問をしたってことですよね。 廣瀬さん:はい。最後のフィードバックで、「その質問をしたことがすごく気になってたよ」っていうふうに言っていただいたので、これはやってよかったんだなっていうふうに思いました。 辻堂:奇をてらうだけだと、逆に微妙かな?って印象残っちゃうこともあると思いますが、ブランドの世界観とか、コンセプトとか、創業者のインパクトが強いブランドにおいては、そこに対する質問をするっていうのは、意外との他の学生さんはしないと思うので、印象に残りやすいのかもしれないですね。 廣瀬さん:シャネルのカウンターに行って、実際に働いている美容部員さんにアドバイスを求めたのですが、みなさんが共通して言ってらっしゃったことが、自分の好きな商品(1個)について、しっかり語れるようにしておいた方がいいってことと、あとは何でシャネルに入社したいのか入りたいの?って聞かれたときに、自分からどんどん答えれるようにした方がいいっていうことでした。 辻堂:それぐらい、ブランドに対する想いやこだわりが大事ってことですね。
シャネル内定者が実践したブランド研究のポイントは「ルーツを知ること」
辻堂:ラグジュアリーブランドを目指す学生さんがこれからやっておくべきことは何かありますか? 廣瀬さん:ラグジュアリーブランドっていうジャンルは、スキンケアブランドとやはり雰囲気も世界観も全然違いますし、そういった点で、そのブランドの知識を深めることも大事ですけど、最低限、自分がそのブランドにふさわしくなるというか、そのブランドのカウンターに立っている姿を面接官に想像していただけるように、何か少しずつ工夫を、見た目であったりとか、自分の立ち振る舞いだったりとか、そういったところから取り組むことが大事かなと思います。 辻堂:ブランドの知識を深めるという点では、廣瀬さんはどんな方法でブランド研究を行いましたか? 廣瀬さん:ラグジュアリーブランドは他のブランドに比べたファッションから派生しているものがほとんどだと思うので、ファッションからの歴史まで分析できていればなと思います。 僕がしていたのは、ブランドの創業にあたってのルーツやどういうアーティストさんが現在のプロダクトを編集しているか、ブランドのルーツであったり、どういう製品が一番人気だったりとか、そういったことを調べていきました。
筆記試験の内容と具体的な対策とは
辻堂:最終面接に筆記試験があったと思いますが、どのような内容でしたか? 廣瀬さん:筆記試験は最終面接の時に、別時間を設けてやりました。対策としては、代金の精算であったり、あとは割引率を計算したりとか、お会計のときに使うような計算問題と、あとは敬語の問題です。 事前に対策をしていたんですけれども、多分一般的な教養があったら、大丈夫かなというレベルと思います。 辻堂:筆記試験はWebではなく、紙に書くような感じですか? 廣瀬さん:はい。Webじゃなくて紙の筆記試験で、そのほかに美容でよく使う用語の説明や漢字の問題とか、ブランドに関する質問などが結構ありました。 過去にはブランドに対する自分の考えとかブランドのルーツを書いてくださいっていう問題があったそうだったので、そこは少し身構えてはいたんですけど、僕が受けたときはなかったです。
シャネルの面接内容と面接官の評価のポイント
辻堂:面接は何回ありましたか? 廣瀬さん:面接はWeb面接が1回と対面の面接が1回ありました。あとは動画選考が1回で合計3回の選考、実際会って話すのは2回でした。 辻堂:対面とWebの面接はそれぞれ何分ぐらいの時間でしたか? 廣瀬さん:Web面接は2:1で30分ぐらいだったと思います。対面の面接は、4対1(学生)の面接で20分を2回やりました。最終面接は結構いろんな方に見られてるって感じですね。 アドバイスとしては二つあって、一つが企業研究ですね。スキンケアブランドとかに比べて、シャネルは世界観とかが、ある意味強烈だったりするんで、それをしっかり理解した上で、面接官に「この学生はうちのカウンターに立ってそうだよね」ってイメージをしてもらうために、シャネルにふさわしくなることが大事だと思います。 辻堂:ある程度、外見的な部分でシャネルっぽいよね、というふうにしっかり作り込んでおかないとそもそも結構厳しいよねってとこですよね? 面接の前後に他の学生さんもいらっしゃったと思うのですが、他の学生さんを見た上でちょっと回答して欲しいのですが、ラグジュアリーブランドっていうと、奇抜までいかなくとも、個性をガンガン出してた方がいいのかなって思ったりもしたんですが、いかがでしょうか? 意外と、結構きっちりしている人の方が、向こうの求めてるものと近いイメージってありましたか? 廣瀬さん:あります。リクルートスーツはNGだったので、僕は終始黒いスーツでジャケットに黒いパンツを履いて参加しました。動画の面接のときに、自分の個性を表現することは意識しましたが、あまり逸脱しすぎると逆にそれがマイナスになるかなというふうに思います。 辻堂:ラグジュアリーブランドのお客様っていうのは比較的富裕層の方とかが多かったりするし、ある程度常識的なペースがないと、おそらくお客様のクレームになったりとかすると思うので、思ったよりもまずきっちりした感じの中で、どう個性を出せるかっていうのが大事っってことですね。
面接で聞かれた質問と内定の秘訣
辻堂:面接では具体的にどのようなことを聞かれましたか? 廣瀬さん:定番なところでいくと、やっぱり自己PRや志望動機は、Webのときも対面のときもやはり聞かれるのでそこはちょっとしっかり頭に入れておいた方がいいなというふうに思うのと、少しイレギュラーなところでいくと、どんなプロダクトが好きですかとか、普段の食生活のこととかは聞かれました。 あと、シャネルを知ったきっかけなど、そういうブランドエピソード的なところも聞かれます。あとは、中高で部活をやってましたかとか、あとは普段どんな音楽を聞きますかとか、また自分の趣味について聞かれました。自分がやっていた部活では、どういうその立場であったか?とか、人をまとめるときはどう行動したかなど、リーダーシップに関するものや、上下関係を意識された質問もありました。 「自分がまだその知識もない中で働くことになった場合、先輩にどう教わりますか」とか、「先輩からフォローをいただいたときにはどうするか?」とか、そういう質問が結構ありました。 辻堂:一般的なラグジュアリーブランドのイメージを言うと、個性を発揮して、とことん個人で戦っていくイメージが強いかったのですが、チームとして先輩とか周りといかに協調できるかってところを結構見られてるとこですよね? 廣瀬さん:はい。結構、チームワークや協調性は見られていたと思います。 辻堂:面接ではどのようなことをアピールしましたか? 一つは僕自身が男性なので、それをすごくアピールしました。もう一つは、僕がシャネルのカウンターで働いている姿を想像してもらうってことをすごく意識しました。 具体的には、シャネルは黒がイメージカラーになっているので、それを表現するために全身黒のしっかりとした服装で説明会から最後の面接まで参加しました。 また、面接ではお客様に対してどういう接客をするかとか、店頭に立ったら先輩にはこういうフォローしますとか、もし後輩ができたらこういうふうに教えていきたいですとか、自分が働いたことをイメージしながら具体的に回答するようにしました。 辻堂:ブランドの知識とか、ちゃんと企業やブランドのことを勉強したかどうかを確かめてるような質問もありましたか? 廣瀬さん:はい、プロダクトのこととか、そのブランドに関する質問で、少し深く突っ込んだようなものもあったので、そういうところで少し確かめてるような気はしました。 辻堂:最後に就活を振り返って、内定をもらえた理由を教えてください。 廣瀬さん:内定をいただいた後に、人事の方からフィードバックをいただいて、真面目さや誠実さがすごく良かったというように思っていたというところと、あとは働く姿が想像できたっていうことをおっしゃっていました。 もちろん個性を出すことはやっぱラグジュアリーブランドでは大事だとは思うんですけれども、やっぱり本当に誠実さとか、そういったところは欠いてはいけないなというように思います。 辻堂:とても参考になります。最後に、学生へのメッセージをお願いします。 今、本当にコロナの影響で、どのブランドも全国で10人しか採用しないとか、それくらい狭き門になっていると思うので、例年以上に1回1回の選考をすごく頑張らないと結構厳しいと思います。だからこそ、本当に今の早い時期からいろんな情報を集めて、1回1回の選考を本気で頑張ってほしいと思います。 辻堂:廣瀬さん、今日は大変お忙しい中夜遅くまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。 廣瀬さん:ありがとうございました。
この記事に関する企業
化粧品・ビューティー
シャネル
CHANEL
この記事を書いた人
ビューティーツリー編集長
辻堂 篤
はじめまして。私は新卒でインテリジェンスという人材会社に入社して、人材サービスの営業を経験後、@cosmeを運営するアイスタイルで、人事部、社長室、メディア事業部、子会社社長を経験しました。そして、2018年に「ビューティーツリー」を創業。就職活動において、学生がもっと意思を持って就職先を選択できるように、そしてもっと個性を表現できるように、日々奮闘しております。
Magaine
関連記事