「服装自由」と書いてあった。美容部員の採用面接ではどこまで許されるの?

「服装自由」と書いてあった。美容部員の採用面接ではどこまで許されるの?

RMKやSUQQUで採用責任者をしていたビューティーツリーの石塚です。

美容部員の新卒採用では、会社説明会や選考案内に「服装自由」と書いてあるのを見かけます。「どこまで許されるの?」と就職活動生から相談されるケースも多々あります。

今回は美容部員の新卒採用面接において、「服装自由」はどこまで許されるのかについて考えてみたいと思います。

服装を自由にする企業の目的

服装を自由にする企業の目的

そもそも、なぜ、企業は服装を自由とするのでしょうか。

それは、学生の普段の姿や印象を見たいからでしょう。新卒採用では、ほとんどの学生がリクルートスーツを着て、面接に参加します。特に大学生は、化粧品以外の業界も受験するので、ほとんどの学生がリクルートスーツです。

リクルートスーツ+就活メイクとなると、多少の個性の違いは感じるものの、誰もが似たような印象になります。そのため、普段、その学生がどんな服装・メイクをしていて、どんな雰囲気の人なのか、見極めるのがとても難しくなります。

実際に入社したら、リクルートスーツ+就活メイクで仕事をするわけではありません。だから、企業の採用面接官は、面接する学生の普段の様子が知りたいのです。このような理由から、「自由な服装でお越しください」と案内されるケースが増えています。

服装自由はどこまでOK?

服装自由はどこまでOKか?

私がエキップで採用責任者をしていた時、面接にGパンで参加してきた学生がいました。結果、その学生は内定となりました。

いっぽうで、面接にリクルートスーツで参加してきて、結果、ご縁がなかった学生もたくさんいます。

つまり、大事なことは、自分らしさがアピールできるなら、どんな服装でもOKということです。

自分らしい服装で参加したのにご縁がなかったら、本当にその会社のカラーには合わないということです。

普段はとても明るく、華やかな印象だった学生が、リクルートスーツ+就活メイクで、急に地味な印象に変わって、表情にも普段の明るさが出ないというケースをよく見かけます。

「服装ではなく中身で勝負してやる」ぐらいの意気込みがあれば、別にリクルートスーツでもいいと思いますが、普段の服装で参加したほうが自分らしさがアピールできると思う人は、積極的にアピールしてもいいと思います。

20年卒で内定を勝ち取った学生の体験談

20年卒の美容部員の新卒作用で、服装について書かれた体験談の中から一部抜粋しました。

  • ・周囲の学生はリクルートスーツだったけど、私だけへそ出して、目立つ服装で自分らしさをアピールしてきました。(ELCジャパン内定者/専門学校生)
  • ・私以外は全員リクルートスーツで、私だけはオシャレ全開の服装で、トムフォード大好きオーラを出してアピールしました。(トムフォード内定者/専門学校生)
  • ・私はオフィスカジュアルで参加。周囲は派手な色(濃い目のピンク・ワンピース・白のカーディガン)花柄スカート、白黒/資生堂の赤など、自分らしさを表現できる服装の学生がいた。(資生堂の会社説明会体験談/大学生)

 

‐‐トムフォード、MACなど個性の強いブランドでは、リクルートスーツよりは個性を前面にアピールできる服装がいいのかもしれません。また、応募先の会社・ブランドのカラーにマッチしていないと、そもそも内定を獲得するのは難しいと考えると、資生堂の会社説明会の体験談に書いてある通り、応募先の会社・ブランドのカラーを意識した服装+メイクで参加することもアリかも知れません。

 

いっぽうで、Gパンで参加したことが逆手に出て、ご縁のない結果になった人もいました。

  • ・私服ということで、私はGパンで参加したが、さすがに浮いていたので、服装はオフィスカジュアル程度に留めておいたほうがいいと思った。(資生堂の1次面接体験談/大学生)

 

‐‐エキップでGパンで参加した学生に内定を出した経験を踏まえて、国内ブランドでも私服=NGということはなさそうです。しかし、Gパンはかなりラフな服装になるので、Gパンを履いているのがとても自然だったり、Gパンを履く理由が明確にあればOKですが、単に目立ちたい、違いを見せたいだけなら、リスクが大きいかもしれません。

 

おわりに

「服装自由」は、「あなたの普段の姿を見せてください」という企業のメッセージだと思って、無理せず、下手に目立とうとせず、自分らしさをアピールするようにしましょう。

仮にご縁がなかったとしても、それは普段の自分がその会社のカラーに合わなかったというだけのこと。

憧れの企業に無理して入社するよりも、自分らしさをしっかり出して、普段の自分を受け入れてくれる企業を見つける方が就職活動では大事なのかもしれません。

この記事をかいた人

RMK、SUQQUを展開する株式会社エキップで10年にわたり美容部員の新卒採用・教育に関わる。これまで面接してきた美容部員の数は10000人を超え、美容部員採用のプロ中のプロ。大学、短大、専門学校での講演多数。2019年5月よりビューティーツリーの採用コンサルタント。